時価で勝負の寿司屋 − サワ寿司

一見、何の変哲も無い店構えだが、恐るべし腕を持つこだわりの店だった

日本の自宅が築地の隣町ということもあり、結構、寿司のネタにもうるさいのですが、ここ、シリコンバレーに住んでも、美味しい寿司屋さんを探し出す事は快適なアメリカンライフ（？！）のためにも至上命題でした。

幸い、シリコンバレーはアジア系の人も多いためか寿司屋さんはかなりの数があります。しかし、どうしても築地の寿司屋と比べてしまい、結局、帰国した際に築地の寿司屋に飛び込むという有様でした。

しかし！ついに築地の寿司屋に匹敵する、いや、ある意味それを超える名店を発見しました。1999年にシリコンバレーに来て以来、長年の悩みが一気に解消してしまいました。ここのネタは、まさに航空便で築地直送でとても新鮮。しかも、そのネタを生かすも殺すも寿司職人次第なのですが、職人さんも京都のとある料亭できっちりと修行していたそうで、実際に腕も一流でした。ネタの目利きも良し。寿司だけでなく、煮魚も格別。漬け物の素材の京野菜は京都から直接仕入れているそうです。まさに本格派！この店を発見した以降、日本帰国時に寿司屋に行く事が無くなり、その分、鰻屋やトンカツ屋に飛び込んでいます（笑）。日によっては、おでんや鳥のから揚げにありつける場合もあります。主人がこだわりを持っている人なので、何でも美味しい。料理のうんちくを聞きながら食べると一層、料理が美味しく感じますよ。季節によっては生牡蠣もあります。確かにサンフランシスコ、ベイエリアにあるレストランでも生牡蠣を置いているところはありますが、大抵、北カリフォルニア、アラスカ、カナダ産となりますが、この店は日本の三陸産っスよ。モノが違います。

ちなみに、このお店はメニューはありません。値段表もありません。その日に入ったばかりの新鮮な食材でメニューが決まるのです。特に嫌いなものがある場合以外は、お任せでやってもらうと良いと思います。味は極上なのですが、問題なのは料金です。確かに安くはありません。しかし、築地の高級店で食べる事を考えると、寧ろリーズナブルだと思います。とにかく味は、そんじょそこらの築地の高級店以上だと確信しています。日系企業の宴会や本社からの出張者のアテンドには最適ですね。

日本酒の種類も豊富だし、大トロなんかは、”本物”で極上のものが期待できますよ。結構、シリコンバレーのお寿司屋さんでは、どう見ても中トロのものを大トロと言って出してくるところもありますので。

それと、実はこのお店はシリコンバレーのエグゼクティブ御用達のお店でもあるんです。日本の大手メーカーの駐在組はもとよりヤフー、グーグル、NVIDIAなどのエグゼクティブも来店するそうです。逆に言えば値段からして、それ相応のクラスの人しか来れないということでしょう。店構えのシンプルさに加えて、この店は基本的には広告はやらないようなので、隠れ家的な名店でしょう。私も夫婦で月２回ペースで通っています。予算的にそれが限界（＾＾；）