● 無料の語学学校!?アダルトスクール

緑の洋服を着ている人が先生。生徒は、中国人、韓国人、フランス人、ドイツ人、メキシコ人など多種多様。また年齢も20歳代から70歳代までと、いろいろな人たちに巡り会えるのもアダルトスクールの魅力

 

スクールライフ掲示板で「駐在員の奥様が通う語学学校ってあるんでしょうか?」という質問をいただき、こんな重要かつグッドな情報をなぜ今まで掲載していなかったのだろう!?と急遽この記事を書き始めました。
思えばくぱちも○年前にシリコンバレーに引っ越してきて、まず最初に探したのがアダルトスクールでした。やっぱり英語が話せないと生活できないし(シリコンバレーの場合は日本語だけでも暮らせるかもしれないけど(^^;))、せっかく外国で生活するんだからいろいろな国の人と交流したいと思ったからです。それにアメリカ・テキサス州に赴任していた友人から”アダルトスクールという無料の語学学校があるよ”と聞いていたので、これを利用しない手はない!!と行く前からはりきっていたのでした。

ちなみにアダルトスクールというのは、米国政府が大人対象にさまざまなプログラムを提供している公共サービスで、いわば公共のカルチャースクールみたいなものです。よってプログラムも英語学校だけに限らず、料理、ダンス、簿記、各種アート、各国の語学等々、多種多様です。日本人の多いサニーベール・クパティーノアダルトスクールでは、華道教室なんかもあります。これらのクラスは基本的に有料で、もちろん大人であれば(年齢の詳細は各スクールによって違います)アメリカ人も外国人も誰でも参加可能です。そして、この多種多様なプログラムの一つに、外国人が早く米国生活にとけこめるようにと、無料の英語学校「English as Second Language(=ESL)」があるのです。多くの人は、このESLのためにアダルトスクールを利用するので、アダルトスクール=無料の語学学校と思っている方が多いようですが、実際にはそうではないのでお間違いのないように。(^^)
くぱちはESLクラスの他に、サルサダンスクラスやアカウンティングクラスをとってみましたが、いずれもとっても楽しかったし、勉強になりましたよ。ただ、これらのクラスは当然アメリカ人を対象にしてますので、英語はめちゃくちゃ早いですから、英語に全然自信がない人はちょっときついかもしれませんね。くぱちも特に英語に自信があるわけではないのですが、一度現地の人に混じって授業を受けてみたかったし、半分英語の勉強にととってみたわけで、まあ言っていることの半分くらいはなんとか理解できたって感じでしょうか?(^^;)

アダルトスクールのクラスの内容については、だいたい3ヶ月に一度くらい冊子がポストに投げ込まれていますので、そう焦らなくても情報は手に入ると思いますが、今すぐ!という方は下記のウェブサイトを参考にされてください。一応ESLのページをリンクしておきました。ESL以外のコースを見たい方は、適当にクリックして探してくださいね。

サニーベール・クパティーノ
http://ace.fuhsd.org/

サンノゼ
http://www.metroed.net/maep.html

サンタクララ
http://www.scae.org/cgi-bin/indexz.cgi

マウンテンビュー・ロスアルトス
http://www.mvlaae.org/contents/esl.htm

パロアルト
http://www.paadultschool.org/html/main.html

ミルピタス

http://www.musd.org/adult_ed/esl%20mandated.html

ちなみにどこのアダルトスクールもそうなのかは分かりませんが、自分が通えるのであれば、居住地域以外のアダルトスクールに通うこともできるようです。実際私がそうでした。最初はサニーベール・クパティーノアダルトスクールに申し込みに行ったのですが、予約で一杯で半年待ちと言われました。半年間もどうしようと悩んでいたところに日本人の友人から”うちのスクールなら入れるんじゃない?”と誘ってもらい、サンノゼのほうに申し込みに行ったところすぐに入学できました。ですから本気で入りたいのなら、何箇所か聞いてみるといいと思います。また各スクールで登録手続きの方法、授業のスケジュール等、条件がかなり違いますので、自分に合ったスクールを探すというのも一つの方法ですね。ただここからはくぱちの個人的なお願いなのですが、どうか無料だからといって中途半端に登録しないで欲しいのです。アダルトスクールの先生は、基本的にリタイアしたボランティアの方たちで、せっかくの好意で教えてくれるのですから、やはり学ぶほうも誠意を示すべきだと思います。たまに無料なのをいいことにいいかげんな生徒がいたりするので、そういう人を見るとすごくやりきれない思いになります・・・。それにその人が登録されているおかげで、入りたいと思っている人が入れないでいるわけですから、そういう意味でも通う気のない人には早くやめてもらいたいですね。あ、でも出欠は必ずとられ、あまりにも欠席が多いと、自動的に登録が抹消されますので、長期間欠席する場合は事前に先生に理由を述べ、登録抹消されないようにしたほうがいいと思います。ただこれはやさしい先生だとOKしてくれますが、厳しい先生だと「一度登録抹消し再登録しなさい」と言われることもありますのでご注意を。

最後にESLのクラス分けについてですが、登録時に簡単なテストをやって、各人のレベルに応じたクラスに振り分けられます。私が通っていたアダルトスクールはBeginner, Intermediate, Advanced の3クラスありました。ここで覚えておきたいのは、ほとんど必ずといっていいほど、日本人は最高レベルのAdvanced に入れられます。自分では英語は全然できない・・・と思っていても、世界レベルで見ると日本人は「できる」部類に入ってしまうのです。実際私は間違ってビギナークラスにいってしまったことがあるのですが、ほとんどメキシコ人ばかりで、それこそABCの発音から練習しているという次第です。もちろん英単語もほとんど知りません。ただ彼らのすごいところは、ほとんど会話になっていないような状況でも、とにかく一生懸命英語を楽しそうに話しているのです。これは日本人が一番見習わなくてはいけないところだなーと思いました。話がそれましたが、とにかくテストは読み書きのテストが中心であるため(面接があるところもあるようですが)、日本人はできるクラスに入れられてしまいます。まさに日本の英語教育の弊害がこういうところに出てくるのだと思いますが、たいていの日本人の場合「読み書きができる」のであって「聞く、話す」になるとまったくだめになってしまうんですよね。ですから私と一緒にAdvanced class に入った日本人の方たちも、授業についていけなくてIntermediate class に変更していく人がたくさんいました。でもそれでいいと思います。無理に難しい授業を受けてつまらなくなってしまうよりも、レベルを下げることで楽しくなるのなら、ぜひそうするべきだと思います。

とにかく外国人が享受できる公共サービスの中で、アダルトスクールのESLほどすばらしいものはないとくぱちは思っています。まさにこういうところがアメリカの懐の深さを表しているんでしょうね。シリコンバレーのアダルトスクールは場所柄、中国人、日本人、メキシコ人、韓国人が多いですが、それでも世界各国の方に出会うことが出来ます。また昼間のアダルトスクールに通っている人たちは、わりと裕福な駐在員の奥様が多いですから、暇もお金もあるので(^^)授業後のコミュニケーションもかなり楽しいものになるはずです。
それではアダルトスクールをうまく活用して、ぜひ楽しく充実したサンノゼライフを!! (2003.7.6)

ハロウィーンパーティをやったときの写真。各人がお国の料理を持ち寄りました

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